Archive - 6月 2011

見た目が美しいモバイルBIツールの「Roambi」&ビジネスドキュメントに革新を起こす「Roambi Flow」

roambi_analytics


米MeLLmoのモバイルBIツールであるRoambiが、FORTUNE on CNNMoneyでTop5 Business Appとして取り上げられ、ReadWriteWebの読者からの投票によりNumbersを抑えbest visualization tool for the iPadになり、そしてWebvisionary AwardsのApp Chop categoryで優勝したりと、最近Roambiが評価される記事を多く見るようになりました。

RoambiはiPadとiPhoneに対応したモバイルBIツールで、RoambiのサイトからログインするとRoambi publisherというWebアプリでデータのインポートや、どのようにデータを可視化するかを設定することができます。

詳しい使い方については、たまには人柱も悪くないさんが紹介していますので、そちらを紹介します。

迫力に飲まれる Roambi
無料で使えるBIツール Roambi (1)
無料で使えるBIツール Roambi (2)
無料で使えるBIツール Roambi (3)
無料で使えるBIツール Roambi (4)

ライセンスには以下3種類あります。詳しくは比較表を参照ください。

  • Roambi lite
    無料で利用可能で、HTMLテーブル・CSV・Excel・Salesforce CRMのデータをインポートでき、セキュリティはありませんがメールで共有が出来ます。

  • Roambi pro
    ユーザー1人につき年額$99で、データソースとしてはGoogle Spreadsheetsが追加され、複数人での共有管理できるツールが提供されます。

  • Roambi ES3
    エンタープライズ版で、SAP BusinessObjects・IBM Cognos・Microsoft Analysis Services・Oracle Hyperion/EssbaseなどのメジャーなBIツールと統合・データ連係できます。

社内に散在しているデータの一元化という点では、メジャーなBIツールに比べると機能がかなり劣りますが、動的な定型帳票と考えると優秀なレポーティングツールだと思います。

一つ驚いたことは、RDB型のデータ構造でなくてもグラフ化が可能ということです。要するに、よく見かける表頭・表側を組み合わせて既に表になってしまっているデータでも、Publisherを使うことによってExcelで作成するのと同じようにグラフを作成できます。

ビジネスドキュメントに革新を起こす「Roambi Flow」

そして、もう一つ紹介したいのが6月中にリリース予定のRoambi Flowです。もう6月も終わってしまうのでそろそろ発表があると思うのですが。

どういうものかは以下の動画をご覧ください。

[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=KTbmgE4AsO0[/youtube]

これまでビジネス文書といえば、当たり前のように紙でした。

iPadの登場により、ビジネスでもデジタル化した資料をiPadで共有して閲覧するということが珍しくなくなりました。しかし、それはただ単にレスペーパーになっただけで、見ているモノは紙と変わらずiPadを使いこなせていませんでした。

このRoambi Flowでは、デジタルドキュメントに画像や動画だけでなく、Roambi Analyticsのグラフを好きなように配置し表示できるようになるため、これまでのただのデジタルペーパーより大幅に表現力が豊かになります。

当面はエンタープライズ版であるRoambi ES3ユーザーのみが利用可能ですが、2011年末にはSaaSとして一般ユーザーも利用可能になるそうです。

とりあえず正式リリースが発表されるのを待ちたいと思います。

Pentahoが4.0にメジャーバージョンアップ。メジャーな商用BIツールに追いついてきた!

pentaho4.0

 

3月にバージョン3.8がリリースされていた、オープンソースのBIスイートであるPentaho BI Suite Enterprise Editionですが、6月22日にメジャーバージョンアップとなる4.0を発表しました。

Enterprise Editionなので、無料でダウンロードできるCommunity Editionはまだ3.8です。

今回どんな感じにグレードアップしたかは公式HPの動画を観ていただけばなんとなくわかると思います。

4.0の特徴は以下です。

専門外のビジネスユーザーは:

  • 保存されたレポートを、その場で動的にソート・フィルタリング・グループ化・集計ができる
  • 高度にフォーマットされたインタラクティブなレポートをゼロトレーニングで、技術者やパワーユーザーに頼ることなく簡単に作成できる
  • インタラクティブレポートを、Pentahoダッシュボードに共通のダッシュボードコントロールに結び付けて組み込むことができる
  • ビジュアルインターフェイスが強化され、より簡単にアプリケーションを使えるようになる

 

パワーユーザー / ビジネスアナリストは:

  • データ参照(どのデータを使うか)方法の強化と、新しいマルチチャートのビジュアライゼーション機能
  • データの階層構造と関連コンテンツへのリンクの視覚化によって、インタラクティブにドリルアップ・ドリルダウン可能なグラフを利用できる
  • ダッシュボードレベルのフィルタと追加コンテンツへのリンク機能の追加によって、ダッシュボードのインタラクティブ性が向上
  • チャートプロパティの拡張によって、より情報価値が高く魅力的なチャートを作成できる
  • SQLまたはMDXの知識がなくても、メタデータレイヤーを活用することによって難なく複雑なデータソースにアクセスができ、Webベースの環境でセルフサービスでインタラクティブにレポートやデータ分析ができる

 

開発者 / 管理者は :

  • HadoopやNoSQLなどの広範囲のビッグデータストアにアクセスできる
  • 新しく、密接に統合されたEMC GreenplumやIngres Vectorwiseなどの高機能なデータマートとデータウェアハウスを活用できる
  • その場で、複数のソースからのデータ統合をデプロイ(配備)し、データマートやデータウェアハウスからのデータロード無しで、Webサービスを介して仮想的に一元化されたデータストリームを使用可能にすることができる
  • ドラッグアンドドロップのワークフローデザインツールを使用して、素早くかつ容易にレポートを作成し、情報利用者にパーソナライズされたコンテンツの大量供給が可能になる
  • 組織ごとに適合するように、Web標準のアプローチを使って簡単にインターフェイスをカスタマイズできる

印象としては、かなりのグレードアップです。というか今までのPentahoが他のBIツールに比べて遅れていた感が否めなかったので、やっと追いついてきたと言った方が正しいです。ブラウザベースなので、iPad含め様々なデバイスから見ることが出来ますし、Community Editionが4.0になった時は試しに使ってみようと思います。

PowerPivot for ExcelでTwitter解析ができるMicrosoft公式ツール「Analytics for Twitter」

topics

 

 

6月10日、MicrosoftがPowerPivot for Excel 2010でTwitterの簡単な解析ができるツールをリリースしました。

Microsoft Excel 2010を持っている人しかPowerPivot機能を使えませんが、もしExcel 2010を持っているけどPowerPivot機能を使ったことがない人がいれば、まずはこの「Analytics for Twitter」を使ってみると、PowerPivotとはどういうものなのかわかると思います。

まずはPowerPivot for Excel と Analytics for Twitter をダウンロードし、インストールします。
-PowerPivot for Excel ダウンロード
-Analytics for Twitter ダウンロード

Analitics for Twitterをインストールすると、デスクトップに「Analytics for Twitter.xlsx」というExcelファイルが出来ているので、これを開きます。


開くと既に「@Office,@WindowsPhone,@bing,@msftnews,@SQLServer」というMicrosoft製品に関するアカウントの解析結果が表示されています。ワークシートでTopics、People、Tone、Detailsと解析テーマ別に分けられています。

 

それでは実際に検索からやってみます。

まずは検索ボックスに解析したいキーワードを入れます。コンマで区切ることによって最大5つまで同時に検索し、比較することが出来ます。


なぜか私の環境ではボックス右の虫眼鏡ボタンが見えなくなっていますが、このボタンを押すと検索を開始します。解析できるデータは過去4~7日分で、1日最大1,500ツイートだそうです。でも、ある程度PowerPivotを使っている人であれば、これを5日おきぐらいに取得して保存しておけばもっと長期間の解析ができるのではないかと考えています。(面倒くさいですが。)

解析が終わってもまだデータは反映されていないので、データの更新をします。


「PowerPivot」タブにある「すべて更新」ボタンをクリックしてデータベースを更新します。


データベースを更新後、「データ」タブにある「すべて更新」ボタンをクリックすると内部で構築されているOLAPキューブが処理され、全てのワークシートのデータが更新されます。

「Topics」シートは、ツイートやRTの数、それぞれどの時間にツイートされているのか、ツイートの内容のトーン(ポジティブ・ネガティブ・ニュートラル)はどうなっているかなどの全体的な概要がわかります。右側に項目で絞り込むことができるスライサーがあります。これを使うと「ポジティブなツイートはどの時間帯につぶやかれることが多いのか」といったこともわかります。


「People」シートは、ツイートした人に関する解析結果が表示されています。


「Tone」シートは、ツイートの内容のトーン(ポジティブ・ネガティブ・ニュートラル)に関する解析が表示されています。


「Details」シートは、全てのツイートの詳細が表示されていて、スライサーで絞ってツイート内容をチェックするような使い方ができます。


「Tone Dictionary」シートは、ツイートの内容のトーン(ポジティブ・ネガティブ)に該当するキーワードを設定することが出来ます。Indexの値が重複しているとデータベース更新時にエラーが起きてしまいますが、値を重複させないようにすれば増やすことが出来ますし、日本語に変更することもできます。このシートを更新した場合は、再度「PowerPivot」タブにある「すべて更新」ボタンをクリックすれば、データベースにあるtblToneDictテーブルが更新されます。


 

なお、検索に使えるクエリは以下の5種類に対応しているそうです。

■ハッシュタグ
・#microsoft, #msbi, #sql, #sqlserver, #powerpivot
・#microsoft AND #bi, #sql OR #sqlserver

■メンション
・@microsoft, @microsoftbi, @powerpivot
・@microsoft AND @bi, @sql OR @sqlserver

■キーワード
・microsoft, powerpivot, excel
・excel AND bi, powerpivot or sql

■ユーザーのつぶやき
・from:MicrosoftBITV, from:MicrosoftBI
・from:MicrosoftBITV OR from:MicrosoftBI

■複合検索
・#msbi, @microsoftbi, MicrosoftBI, from:MicrosoftBI
・#msbi AND @microsoftbi, MicrosoftBI OR from:MicrosoftBI

 

いかがだったでしょうか。ネット上にある無料のTwitter解析サービスに比べたらあまり使い物にはならないと思いますが、PowerPivotとはどういうものかを理解するためには良いと思います。

このツールのよいところは最低限の機能のみ提供されていて、あとは自由にカスタマイズしてください、というスタンスだということです。なのでスクリプトを書ける人やDAX構文を書ける人などは、自分が見たい軸のシートを増やしていくことも出来ます。何よりもPowerPivotは無料なところがいいですよね。

最後にMicrosoftが、「Analytics for Twitter」についての寸劇?説明動画を作成していたので共有します。

[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=1Zko-gy33S8[/youtube]

 

予測分析が保険業界で使われる10の方法

health insurance policy and piggy bank

 

アクチュアリーとは、人間の生物学的レベルでのリスクを予測するために数学を使用する専門家です。日本では保険数理士とも呼ばれ、このアクチュアリーという職業は将来のリスクや不確実性を分析することが事業継続に必要な生命保険業界から生まれたそうです。

そんな分析が進んでいる保険業界であっても、マーケティングにはデータ分析がうまくできていないと指摘しているのが、Contemporary Analysis (CAN)のアウトバウンド販売担当役員であるEric Burns氏です。Contemporary Analysis (CAN)という会社は、マーケティング、販売、および運用ドメインでの人間の行動を予測するために数学(統計学)を利用する専門の会社です。

以下に保険業界が検討すべき課題を挙げていますが、これは保険業界に限ったことでなく、見方を変えればあらゆる業界にも当てはまるものだと思います。

CANは、刻々と変化するビジネス環境のための創造的ソリューションを開発するため、予測分析・人間の行動・データサイエンスを使用しています。ビジネスニーズは常に変化しているため、CANが開発したシステムは継続的発展に合わせて設計されています。
保険業界は、常に新製品やキャンペーンへの投資を行っています。適切な人に、適切なタイミングで適切な提供ができているか確認しなければいけません。適切なデータ、数学、理論を使うことによって、その決定は正しいものであるのかを確認する必要があります。
CANが保険業界のクライアントのために開発した次のリストを検討してみてください。もし保険業界でなくても、もしあなたのドメインであった場合を想像してみてください。

予測分析が保険業界で使われる10の方法

  1. コールド・リード(Cold Lead=購入意欲の低い見込み客)がどの商品を購入しそうか測定する
  2. ポートフォリオ、製品、需要や経済の見通しの変化を予測する
  3. 担当エリアに住んでいる保険契約者の動向を確認する
  4. 不正請求の検知と防止をする
  5. 団体保険のシフトを先導している経済的要因を特定する
  6. OneToOneマーケティング:適切な人に、適切な商品を、適切な時間に
  7. マーケティングキャンペーンの効果測定と予測をする
  8. 保険請求の傾向を分析し、保険と運用作業を最適化する
  9. プロバイダーネットワーク(契約している医師やカウンセラー)の相互作用を管理する
  10. 保険の購入を今必要としている個人を特定する

 

参考記事:
SmartData Collective
Top 10 Ways to Apply Predictive Analytics in the Insurance Industry — and Your Industry?

CIOのためのBIプロジェクトのリスクを最小限に抑えるための5つのルール

Word Cloud "Risk Management"
CIOがBIプロジェクトを立ち上げ、遂行するに当たってリスクを最小限に抑えるためのルールの中から大事なトップ5が取り上げられていたので紹介します。

CIO Magazines(Australia) 
Top five rules for CIOs to minimise risk on BI projects

あくまでトップ5なのでこれだけ注意すればいいわけではありませんし、これはあくまでCIOということでマネジメント層にとって大事なことで、プレイヤーにとってのルールは別にあります。


読んでいただければわかりますが、これらはBIプロジェクトに限らずあらゆるプロジェクトに当てはまりそうなマネジメントのルールなので、目新しいモノではありませんが紹介します。


  1. 正しい戦略を持って始める

    総合的にリサーチし、組織が達成したいと考えているビジネス上の結果をベースとした戦略とロードマップを詳細にすることから始め、レポート(帳票)や統合(ETL)を含むシステム設計の基礎を設計するような良いデータモデル構造を開発しましょう。

     

  2. 経験を投じる

    非常に大規模で複雑なBIとデータ移行プログラムを実装するためには、独自のプロジェクト管理・技術的な知識・ビジネス変化のマネジメントスキルのコンビネーションが求められます。プロジェクト管理に責任にあるチームには、豊富な経験と多様なBIプロジェクトを成功に導いた実績を持っていることが不可欠です。その技術の実践的なスキルと知識を持つBIの経験と能力がある人を重要な役割(BIプロジェクトマネージャー、BIデータ設計者、BIチームリーダー)を確保しなければなりません。


    必要な場所に、あなたの持つスキルセットを補完できる外部の人間を探すことができるなら、協力を要請することを恐れないでください。

     

  3. BI成熟度を理解する

    あなたの組織がBI成熟度の中でどこに位置しているのかを理解していることで、BIプロジェクトが現在どこにいるのか、どこに行くべきなのか、どうやってそこに行くのか、正しい見方で考えることができます。The Data Warehousing Institute (TDWI) は、BIプロジェクトの計画と進捗の基準として使用することができるシンプルな6段階のステージを用意しています。

    プロジェクトを迅速に終わらせるため、いくつか手抜きをしようとしてしまうかもしれませんが、標準モデルに基づいた成熟度のステップ手順でプロジェクトを進めることが重要です。

     

  4. スモールスタートし、少しずつ進める

    プロジェクトのマイルストーンは現実的に達成可能なものにしましょう。あまりにもすぐに達成しようとすると、プロジェクトを長期間危険にさらしてしまうだけでなく、短期間で信頼を失ってしまいます。

    設定しプロジェクトチームの完成度と能力を示すように目標に向かって進み、チームのみんなに信頼でき使用できるツールを提供することが出来れば、サイクルの早い段階で信頼を得ることができるます。 

  5. ビジネスニーズに合わせる

    技術そのものに焦点を合わせるよりもビジネスが必要としているものを提供するということを、プロジェクトと定期的な進捗確認を通して確かめ、ビジネスユーザーが探している結果を得ることを確実にするために、BIプロジェクトの全てのステージでプロトタイプを進めていきます。

    時間内・予算内で仕様に沿って有用で実行可能なプロジェクトを遂行することが望ましいですが、これが不可能な場合は、サプライズがないように変更をできるだけ早く伝達します。

 

4番に出てくるThe Data Warehousing Institute (TDWI) のBI成熟度モデルというものを知らなかったので調べました。

以下は発表用資料(PDFに直リンクなので注意)から取ってきました。正式なモデルが描かれているダウンロード先はこちら(要登録)。

実際にこの成熟度モデルの中でのプロジェクトの立ち位置を確認するベンチマークツールがあったので紹介します。
Benchmark Your BI Maturity with TDWI’s Assessment Tool

私の中では、上のモデルは考え方が古いような気がして、他の企業や組織で提唱しているBI成熟度モデルがないかしらべてみると、いくつか発見できました。

hp(PDF直リンク注意)
Gartner
BI INSIDER.com
SAP(動画)