Twitter、個人の全ツイートがダウンロード可能に。その背景とティム・バーナーズ=リー氏が描くオープンデータとパーソナルデータの未来。

 

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今日各メディアから「Twitterがユーザー個人の全ツイートデータをダウンロードの受付を開始した」といったようなニュースが大々的に報じられています。しかし、この公開にはただ単にFacebookやGoogleが公開しているからという単純な話ではありません。それではどのような背景があるのでしょうか。

 

2009年のTEDにて、World Wide Webの生みの親であるティム・バーナーズ=リー氏が以下の言葉を声高に叫んだのはとても衝撃的でした。

Raw Data Now! (生のデータを、今すぐに!)
[下動画の10分以降]

政府が公共データをオープンにすれば、そして企業が個人に紐づくパーソナルデータをオープンにすれば、Linked Dataとマッシュアップによって、様々な可能性が生まれるという主張をしました。政府や企業はデータベースの囲い込み(database hagging)を行い、そのデータを独占して活用してきていることへの批判でした。

 

そして翌年の2010年、ティム・バーナーズ=リー氏は再度TEDにて登壇し、徐々に出始めていたオープンデータ活用事例を紹介し、その可能性の一片を私達に示してくれました。

このように、この民間企業が保有するパーソナルデータの公開が行われ始めた背景には、ティム・バーナーズ=リー氏の貢献度がとてつもなく大きいのです。

2012年4月に行われた英Guardianとのインタビューでも、FacebookやGoogleなどからデータを取り戻せ(get it back)と言っており、『オープンインターネット』(インンターネットはオープンであるべき)を提唱し、まずはネット業界からのパーソナルデータ公開を訴えていました。(Wired日本版の記事はこちら

ティム・バーナーズ=リー氏は、もちろんオープンデータの推進にも力を入れており、今月7日に正式にローンチした英国政府機関でオープンデータビジネスを推進するOpen Data Institute(ODI)の創設者の一人でもあります。オープンデータの公開度を5段階に定めたのも彼です。

 

もう一つ関連することで、Techchrunchに「ダウンロード可能となるTwitter全発言データの使い方 ― パーティーはこれからだ!」という記事が書かれました。

今後続々と出てくるであろうこのTwitterなどのパーソナルデータを活用するサービスが、まさしく、前回の記事にも出てきたDoc Searls氏が提唱する”4th Party”なのです。

恐らく、Twitterデータだけではそれほど斬新なアイデアは出てこないでしょう。しかし、ここに例えば”個人の購買データ”が紐付けることができればどうでしょうか。

先述のODIが先月開催した、パーソナルデータ活用ハッカソンであるmidata Hackathon 2012の中では、ソーシャルメディアデータと購買データを紐付けた分析事例が発表され、どのような購買行動を起こした時にソーシャルメディア上での感情がポジティブになるかという分析がされました。(とある方のデータでは、20ポンド以上のモイスチャークリームもしくは自動車用のガジェットを購入した時、という結果が出たそうです。)

確実に個人個人で感情がポジティブに働く行動は異なるでしょう。しかしながらこれまでCRM分析の中では、個人個人は収集・分析されて抽出された多数のセグメントの一つに分類され、レコメンドやプロモーションを一方的に受けている状態になっています。

まずはネット企業からパーソナルデータが始まっていますが、今後何年かかるかわかりませんが、徐々に英国と同じようにインフラ企業やクレジット企業などから公開されて来るのではないでしょうか。まずは海外でのネット企業以外からいつ・どのような事例が出てくるのかに注目です。

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